「交通安全おばさん」と自らをそう呼ぶのは今日の講師・高田香さんです。3年生が卒業した翌日の3月13日(水)1・2年生を対象に「命の大切さを学ぶ授業」を行いました。
当時小学校1年生だったお子さんを交通事故(下校途中に青信号の横断歩道を渡っていた際、右折してきた2トントラックに巻き込まれる)で失ってしまった高田さんは、事故発生状況報告書から略図を提示しアニメーションで事故を再現していきます。横断歩道の長さは5.4m、この5.4mを渡れなかったお子さんは、渡り始めた2.1mの地点で事故にあいます。体育館でスタート地点の生徒と5.4m先の生徒、そして2.1mの先の生徒に手を挙げさせ、この長さを実感させたり、運転手の視点で右折した景色はどう見えるのかを撮影したビデオを見せたり、また途中でクイズを入れて生徒の列に入って生徒にマイクを向けたりするなど、耳で話しを聞くだけでなく動きをつけながら視覚にも訴えていきます。
小学1年生のお子さんは学校で朝顔を育てていました。お子さんは家に持ち帰った植木鉢から種を取り出しては玄関にためておきました。その種を見つけた高田さんは「朝顔を交通安全のシンボルマークに」「朝顔のお花を見たら交通安全に気をつけてほしい」そう思って、朝顔に交通事故の願いを込めて、新しい交通安全運動を展開してきました。
最後に高田さんは生徒に訴えます。「つらい経験があったとしても、(みなさんは)手のひらの中に小さな希望を持っている」「希望を失わずに生きていってほしい」「夢に突き進んでいってほしい」と。
本校では、人として大切なことを考える、その機会として、今後も「命の大切さを学ぶ授業」を実施していきたいと考えます。